Mi viaje a Sudamerica             
                 

7: バリローチェ-1/2 <アルゼンチン>(10月28日〜)                   

   南部アンデス山脈の中,チリとの国境に近い”南米のスイス:バリローチェ”。
   真っ白な雪を戴く山々,深い緑の森に囲まれた多くの湖,清涼な空気。
   アルゼンチンの人々が誇り,多くの人がやって来る雄大な自然のリゾートである。
   アクティブなアウトドアライフのすべてがあり,また静かで幻想的な大自然もたのしめる。
   広大なアルゼンチンの自然の多彩さを,想わずにはいられない。

<バリローチェの町へ>

大西洋岸の町トレレウを昨夜出発し,西に向かって夜どうしバスは走った。
目が覚めてみると,昨日迄の何も無い大草原パンパとはまるで違う景色の中をバスは走っている。
周りには,さほど高くは見えないが,白い雪をかむった山々が朝日に輝いている!
 朝7時,エスケルという町に到着した。ここでバスを乗り継ぐ事になる。
バスターミナルから外に出てみると,空気が冷たい。
私には初めて聞く町だが,古いパタゴニア鉄道の路線や自然探索のベースとして玄人筋?には
知られた場所らしい。
 朝8時,乗継のバスがやって来た。目的地バリローチェへ向け出発。
さあもう一息,あと4時間!

      
 【 エスケルのバスターミナルに到着 】

【 エスケルを後に,バリローチェへ 】
バスの後窓より
 

        【 いよいよバリローチェに近くなってくる。】

いよいよ山が迫り,幾つもの小さな湖のほとりを走るようになり,バリローチェのエリアにはいる。
周囲には,山小屋風の造りの建物が多い。沢山のペンションはもちろん色々な店のほとんどが
スイス風である。
スイスからの移民が拓いた町,”南米のスイス”,バリローチェだ
大きな湖が見えてきて,バスターミナルに到着したのは少し遅れて午後2時。
昨夜トレレウを出発してから,17時間かかった。

ここはホテルをとってない。適当に見当を付けて,ターミナルからタクシーで湖のほとりにあるホテル
トレス・レイエス”(3人の王様) に飛び込む。部屋は無事に取れた!
取れず・零デス” でなくて良かった! なんて喜びながらチェックイン。
部屋の窓からすぐ前に,バリローチェを代表する湖:ナウエル・ウアピ湖の水面が広がり
彼方にアンデス山脈につらなる山々が見える。
      *(10月末の今はまだ夏のシーズンには早いが,シーズン中は混むので要注意)

【 ホテルから見たナウエル・ウアピ湖 】

【 湖畔のカテドラル 】
<バリローチェ観光> (10月29日)
広大な国立公園で様々な見所があり,とても回りきれない。はずせない代表的コースに参加した。

まずは,リフトで登った
”カンパナリオの丘”

思わず息を呑むような,
360度の大パノラマだ。
幾つもの湖,濃い緑に
おおわれた半島と島。
そして周りを取巻く雪を
かむった山々。
時々吹き付けるアンデスの
冷たい風と,雲。
”絵の様な”本物の迫力だ。

   
    動画 をどうぞ!
        ↓
   カンパナリオの丘
【1】

【2】

【3】
【4】

【5】
【 ジャオジャオ・ホテル 】
歴史ある五つ星のリゾートホテル。著名な建築家が建てた
カナディアン様式だが,風景はスイス風に見える。
 【 なぜか,セントバーナードが 】
”スイス風”な,バリローチェならトーゼンか。
一緒に写真を撮ってもらう。

さてもう一つの展望台:”オットー山”,1400m。
こちらは,小型ロープウェィで登るのだが,乗り場に行ってみると係員がなにやら双眼鏡で上を
見ている。どうやら風で揺れるゴンドラを見ているようだ。
暫く待たされ風の合間を見計らってから,”乗れ”という。Usazito,意を決して乗り込む。
相棒は,大きな鉄のかたまりが乗っている。それでも強い風にあおられてゴンドラは大揺れだ。
”Dios mio!,hasta mañana?,Namuamidabutu!”・・・,コワカッタ!日本なら絶対運行中止だ。
しかし眺めはここも素晴らしい。

【 ナウエル・ウアピ湖 西北方向 】

【 湖畔のバリローチェの町 】

向こうに見える山の上は,雪の世界。
ここバリローチェはスキー場としても有名で
11月(夏の始まり)まで滑れる。

帰りもゴンドラを30分以上待たされる。その間メキシコから来ていた夫妻とおしゃべりをしながら
風の合い間を待つ。

     この人達も,今までに会った各国の人達も,”日本”に対して,進んだ国,豊かな?国,
      行ってみたいというが,一様に”物価が高いから行けない”と言う。
      そう,私たち日本人は高い額の金を得るが,さらに高い金を使わないと暮らせない。
      または,バブル経済にマヒしたまま,無駄なお金の使い方をさせられている。
      本当の贅沢や豊かさではない!。 相対的には,
      多少貧しくても,毎日の暮しや人々の気持ちはこちらの人の方が豊かなのでは?と思う

帰りのゴンドラは,3人+鉄のかたまり1個で,揺られながらも無事降りてきた。

<バリローチェのセントロ>

この町の中心部は,今までまわって来たアルゼンチンのほかの町と雰囲気が違って,スペイン風
広場ではない。むしろと言うかやはり,スイス風,アルプス風にこだわった造りの建物ばかりだ。
観光客で賑わうミトレ通り。いかにもリゾートの中の繁華街だが,木を使った山小屋風の店も多く,
落ち着いたやわらかさがある。
”スイス”といえば,チョコレートとフォンデュ(しか,知らない)。
チョコレートの専門店が目立つ。広い店の中が各種チョコレートで一杯!

 始めてここに来た私には,この国に対して抱いていたラテン,スペイン風のイメージとはかなり
違う風景,町並みに感じる。アルゼンチンの人達にとっても,かなり異国情緒を感じるのだろう。
だからこそ”スイス風”を強調しているのであろうと思える。
しかし,どこに行っても ”Hola!”,”Ciao!”,”Todo bien ?”と気軽に声を掛け合う暖かさは同じだ。
 
<さようなら,アルゼンチン!>

この旅もあっという間に2週間が経ってしまい、明日はバリローチェを後に国境を越えてチリに入る。

広大なアルゼンチンの東西南北を,ほんの点でしか見れない駆け足の旅だったが,
”アルゼンチンに行ってみたい” という永年の夢の一部は,期待以上の素晴らしさで実現できた。
しかし,もっともっと,ゆっくり歩いて見たかった街や村,行けなかった多くの場所、
聴きたかった音楽,食べ物,現地の人達とのふれあい等々,夢はますます大きくなった。
またきっと,アルゼンチンに来よう!



 明日は,船とバスでアンデスを越え,チリの港町プエルトモンをめざす!