8: | サンラファエル氷河 −1/3 <チリ> (10月31日〜) |
寒いところがあまり好きでないUsazito だが,折角の南米旅行それもパタゴニアだ, 氷河というものを是非ひと目見ておきたい。 南米の氷河といえば,まずあの湖に向かって崩れ落ちるペリートモレノ氷河が有名だ。 あの地方は氷河国立公園,パイネ国立公園等,氷河,湖,特異な峰々の連なりなど, 南パタゴニアのハイライトの場所だ。しかし楽しむには,時間と気候天気の運も要る。 今回の旅ではそこまでのゆとりは残念ながらとれない。 そこで見つけたのが,これから行く中部パタゴニアのサンラファエル氷河である。 南緯47度,パタゴニアでは一番北にある,海に直接流れ込む氷河だ。 それでもこの氷河を見るのに陸路は無く,複雑に入り組んだフィヨルドの中を船で行く クルーズとなる。 |
<氷河クルーズの基地,プエルトチャカブコへ> (10月31日) プエルトモンの町は中継の為一泊のみで,海岸沿いの港町をひと歩きしただけ。 午後の便に乗り,まずは指定されたバルマセダ空港に向かう。 プエルトモンの空港を離陸するとまもなく,眼下にはアンデスの山々の多彩な風景が次々と 現れる。真っ白な雪をかぶった山浪,まだらなカラーパターンを見せる低い山と森,小さな湖や 曲がりくねった流れがある草原。 |
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【 プエルトモン上空 】 | 【 アンデスの山浪 】 |
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【 南斜面に雪が残る。風か,南半球のためか?】 | ||
【 眼下のアンデスの景色は多彩だ 】 | 【 バルマセダ空港に到着 】 | |
Balmaceda:バルマセダ空港には1時間程のフライトで到着した。 アルゼンチンとの国境すぐ近くにあるこの小さな空港,遠く白く輝くアンデスの山々に囲まれた 高度600m程の高原盆地にある。空港設備の建物以外,周りには何もない。 100人程の人が降りた。 またここで荷物を開けさせられた。国内便なのになぜだ?国境が近いからか?私が怪しいか?! 問題なく終わってやれやれ。 ロビーに出るとホテルの名を書いた紙を持った,メスティーソ(混血)の若者が待っていた。 10人程が小さなバンに乗り込み,今日の目的地プエルトチャカブコに向けて出発。 この道中約2時間のドライブは,まさに中部パタゴニアの自然の景観を楽しめる 素晴らしいものだった。 チリパタゴニアを縫うアウストラル街道の一部をなすこの道。 チリもこのあたりは雨の多い地方らしく,高原地帯の牧場や丘は柔らかな緑におおわれ 初夏にあたる今,路端には花も咲き樹々の緑も濃い。 そしていつも遠くには,真っ白に輝く山浪が見える。 こんな光景にもぶつかった。 |
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【 牛の群れを追う,ガウチョ 】 眼前の光景に思い浮かんだのは, ユパンキの傑作,"牛追いは行く:El Arriero va"。 彼が亡くなって久しいが その時,南米中の放送局がこの曲を流して ユパンキを称え,偲んだという |
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【 同じ道を帰路に撮影 : Bal,maceda方面を望む 】 |
高原の牧場や谷間を眺めながら1時間ほど走って,Coihaique:コジャイケの町で小休止。 町の中心は短い通りにほとんど平屋のカフェや店が並び,観光客でにぎわうチャーミングな場所だ ここはこの地方,チリ第11州の州都であり,中部パタゴニアの観光の基地でもある。 全体に静かで穏やかな,良い感じがする町だ。 ここからは,大自然を満喫する様々なトレッキングやツアーのルートがあるそうだ。 ふたたび走り出す。 道は幾つかの峠を越え,小さな急流に沿い離れながら,迫る急な山や崖の脇を抜け 海に向かってどんどんと下って行く。 控えめなメスティーソの青年ドライバーの,プロらしい巧みな運転の横に座って 素晴らしい景色を堪能できたドライブだった。 |
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Puerto Chacabuco:プエルトチャカブコ に到着したのは夕暮れになっていた。 さすがに空気が冷たい。 ここは,フィヨルドの奥の港町:プエルトアイセンのはずれのさらに小さな入り江だ。 静かな入り江を見下ろす場所に,たった一軒あるホテル:Loberias del Sur にチェックイン。 明日の氷河見物クルーズを主催する会社がその基地として建てた専用ホテルのようだ。 また例によって8時過ぎからやっと,このツアーのウェルカムディナーの始まり。 といっても,夫々が三々五々普通に勝手に食べているだけである。 飲めないUsazitoも,まずはピスコサワーで明日の氷河と旅の後半に一人乾杯! チリやペルーで盛んに飲まれるこの酒,口当たりスッキリで美味いがかなり強い。 ここでは,大きなサーモンステーキを頂いてみた。 むかしこの地方に日本の水産会社がやってきて,鮭の孵化技術を指導し, 今では日本に向けてもさかんに輸出をしているという。 日本のスーパーでよく見かける”チリ産のシャケ”は,こんなとこから来てたのだ! この夜は丁度,ハロウィンの日でバーでは遅くまでFiesta:パーティが行われたが, 一人旅Usazitoは明日の氷河クルーズにそなえて早々に引き上げた。 |
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いよいよ明日は,サンラファエル氷河へのクルーズだ! |