Mi viaje a Sudamerica             
                 

10:  ビーニャ・デル・マル  <チリ> (11月3〜5日)

ビーニャ・デル・マルは,サンチアゴの西120kmにある太平洋に面した海岸リゾート都市だ。
明るい日差し,きれいな空気,白い砂浜の続く海岸。大都市の喧騒とスモッグを逃れ一息入
れるのに丁度いい。12月からの夏のシーズンには避暑客で混雑するというが,
今はまだ静かな落ち着きを楽しめる。
北にはいくつものビーチが続き,南方向には海岸伝い9kmの位置に,チリ第1の港町で
サンチアゴにつぐ大きな街,バル・パライソがある。

 
  

<ビーニャ・デル・マル:Viña del mar>:”海の葡萄畑”の意。

サンチアゴから直通バスで約2時間,明るいビーニャの街に到着。
サンチアゴでは,お医者様の学会のおかげでよいホテルが取れなかったから,ここでは一丁,良い
ホテルをと,Plazaに面したホテル:O'Higginsに飛び込む。
初代大統領の名を冠した格調高いゆったりしたホテルだ。シーズン前でよかった。


【 ビーニャの目抜き通り:バルパライソ通り 】

    【 ビーニャでは教会もオシャレだ 】  

  【 ベルガラ宮殿 】 
 教会の奥にある公園にあり,
 今は美術館。チリ硝石で財を
 なしたベルガラの元邸宅だ。



 
 庭園にあった大きな樹の切株
 に,詩が刻まれていた。
 ”Canto del arbol : 樹の唄”
       (Sara Vial)
   

  さすがチリ随一のリゾートの街,ホテルの前のPlaza も広くゆったりとしている。
Plazaから続く目抜きどうりの,バルパライソ通を歩いてみる。
洒落た店が軒を連ね,沢山のレストランやカフェも夫々個性がありそうな店構えで,賑わっている。
チリの民芸品を集めた市場のような一画もあり,面白そうなものも多い。
買い物のヘタなUsazitoには,迷って目が回りそうだ。
この通りは賑わってはいるが喧騒という事はなく,皆町歩きを楽しんでいる明るい落ち着きがある。
女性に好まれそうな感じだ。
 ただ,今までまっわって来た各国の街と同様,この通りにも何故か立派な成りの野良犬が多い。
一画に何匹かが群れているが,別に人に寄って来たり悪さをする事はなく,
おとなしく犬仲間で遊んでいるのが不思議だ。

バルパライソ通りをぬけて,15分程歩いて行くときれいな公園のあるビーチにでた。
良く手入れされた公園の斜面に,シンボルのように大きな花時計がある。
この上の丘はカスティージョの丘と呼ばれ,上流j階級の別荘が立ち並ぶ高級住宅地だ。
白い壁に赤橙色のスペイン瓦の洒落た家々が並んでいる。
 ひと回りしているうちに,丘の先端の広い大統領官邸(別邸?)の前に出た。
「Buenas tardes!海岸に下りるのはどっちの路?」と,門の前にいた制服の警護の人に尋ねたら,
「真っすぐ行って,右に曲がると坂があります。海岸に降りられます」と親切に教えてくれた。

【 花時計の上,カスティージョの丘からの眺め。正面遠くにバルパライソの街が見える 】
遠く空との境は,アンデスの山浪である

【 カスティージョの丘のふもとの,花時計 】   【 花時計の公園前のビーチ 】

 【 大統領別邸:さすが最高の場所にある 】
古い大砲が一門海を睨んでいるのがご愛嬌。
南米の大統領は,なぜかピンクが好き?,アルゼンチンでも
パラグアイでも,ピンクだったが,この建物が一番可愛らしい
【 北方向,ビーニャのメーンビーチ方面を望む】
正面に続くビーチと建物が,リゾートの中心,カジノもある。
海岸沿いには,ずっといくつもの別荘地やビーチが続き
”チリのアカプルコ”と言われている

北側のビーチの方を歩いてみる。立派な市営カジノの建物に続いて,メインストリートには様々な
レストランやカフェがならんでいる。シーズン中の夜の賑わいはさぞ華やかな事だろう。
ビーチでは流石に泳いでる人はいないが,大胆な水着のGuapas:カワイコチャンが大勢寝そべっている!
 
ビーチ沿いの遊歩道をぶらぶら歩いていると,みょうな衣装の母娘につかまった。
”我々は,ジプシーである,お前の為にマジナイ?をしてあげる” というような事を言っている。
手のこぶしに,お金を握って前に出してみろといった素振りをみせる。
「でたなア,ジプシー」と,警戒。
言葉が全く判らない振り(本当に判らないようなものだが)をして,日本語であしらっている内に,
「こりゃダメだ」と行ってしまった。
アブナイ,あぶない。(こういうのには,少しでも関わってはいけない!)

さて,ビーニャの夕食を!と,明かりのついた賑やかなバルパライソ通りにまた繰り出す。
ありました,お馴染みになった”Tenedor libre:中華バイキング”のお店。
ここは,さすが超一流リゾートの街にあるだけあって,店も大きくきれいだ。
沢山の客で賑わっている。品数も豊富で値段はやっぱり安い。
 
席について食事を始めたら,「ニホンのヒトデスカ?」と日本語の声が掛かる。
店のフロアマネージャらしい中国人だった。かなり上手な日本語で話しかけてくる。
「これを食べてみろ,あれも美味いぞ」と,ウエイトレスに持ってこさせ薦めてくれる。
仕事中(私は食事中)にもかかわらず私のテーブルに座り込み色々,話をかわす。
聞けば各国をまわり,日本にも長くいたらしい。日本語が懐かしいようで話しが尽きない。
お陰で私も,楽しく美味しく食事が楽しめた。
 「謝謝:シィエシィエ!」,「再見:サイチェン!」と,中国語で店を後にした。


 ビーニャは,聞いていた通り明るい爽やかなリゾート都市でほっとできた。
だが一ヶ月の旅とはいえ,今回のようなうさぎ跳びの一人旅では,リゾートの本当の好さは判らない
家族や仲間と一緒に少なくとも一週間以上滞在し,ビーチに寝転び,美味いレストランを食べ歩き,
カジノで遊び,ペーニャ(ライブハウス)で土地の音楽なぞ楽しみながら過ごしてこそのリゾートだろう。
 
         この旅で会った各国の人達も,私の”1ヶ月の旅”を,いいなぁ と言ってくれるが,
                大昔,タイのパタヤビーチのホテルの庭で会ったスイス人の男,
   ”俺はこのホテルに1ヶ月いる。お金がもう無くなったので,国からの送金を頼んだとこだ”
                                        には,いまだ勝てない・・・。




    さて明日は,となりまち バルパライソへ行ってみよう! (次ページに続く)